風の骸 (かぜのむくろ) ・・・・・ あるがままに

過ぎ去りし時を愛でるがいい今の私があるのだから 過ぎ去りし時を偲ぶがいい今の私があるのだから 白檀の香り麗しき掌あわせ目を閉じる 過ぎ去りし時を嘆くでないぞ今の私があるのだから  深遠なるは過ぎ去りし出来事今の私をみつめるがいい 空虚なるは過ぎ去りし出来事今の私をみつめるがいい  白檀の香りただ甘く心無にして縁を願う 過ぎ去りし人を恋うるがいい今の私があるのだから

西へ西へと

西へ向かうが旅枕 花に魅せられ風に酔い
逢えば別れが付き物で 有情無情に涙する
ひとつ山越しゃ又山で 水の流れに癒(い)されりゃ
想い出つくりはもういらぬ 西へ向かうが良ろしかろ


蔦 拓郎 画 (1)
  1. 2017/08/20(日) 00:00:00|
  2. その他

俳句 夏 (夏 その七)

無題 俳句 8 画

蝉しぐれ指輪の跡のいろいろと 
良き人の寝息をさらふ青時雨 
藤棚を見上げる女や香の強し 
短夜の名残を惜しむ腕枕   
青嵐我が青春に悔いはなし  
みせかけの恋で始まる都会(まち)は夏 
人の目を避けつ手を取る藤見茶屋
紅薔薇やをんな笑顔に隠す棘 
色取りの白を好みて菖蒲園  
好きすきと云へば嘘なる濃紫陽花
(おとこ)ゐて青鬼灯の恋知らず
朝日射し牡丹宝珠に集まりぬ
屏風絵や墨牡丹のなほ芳し
過去のことなべてよろしや青嵐
日の斜め水面を突くめだかの子
積み置きし本をめくりて梅雨ごもり
河骨はわき役にして好みなり     
恋の句や詠めど儚しかはず鳴く
若者の薔薇の摘み方知らざれし  
変種奇種咲きし青薔薇集めおり
耐へて咲くあやめ二番花宵の雨
ひと肌の添ひ寝の温み戻り梅雨
大人びて日傘の中の薄化粧 
夕暮れの素足に波のラブソング 
恋終わり大夕焼けに合掌す
風鈴を聞きつつ眠くなっており
額の花嘘と解かりて話聞く
妻待てど友が誘ふや夏暖簾 
初蝉に振り向く君の目は少女
落ち合ひて膝つきあへり簗料理
意のままに事は運ばぬ蟇
蛍追ふ女の下駄の音不慣れ
ほたる籠心放れて聞く寝息
孫抱けば産毛に光る汗の玉
夏帯を締めては解くを見てゐたり
誰を待つ男手鏡見ておりぬ  
鬼瓦動かずにゐる糸蜻蛉   
墨文字の想ひの丈や夏銀河 
別れ路や宵待草の薄黄色    
鬼蓮の花を見てゐて雨にあふ     
冷酒に溶ひて本音を呑む酒場
見つめれば伏せしまつ毛も夕焼る
薄接吻(キス)に孤独を感ず浜日傘
香水や八方美人の嘘上手 
湯の中の君の鎖骨に蛇が棲む
不自由を自由と思ふ蛍籠 
夏酒場仕事終わりの流行歌(はやりうた) 
海暮れて隠す黒髪焼けた肌 
捨て恥をかくも真夏の夢ならむ 
夏痩せと見へど初恋術知らず
香水や襟足白き映画館 
手招くは粋な娘の麻暖簾
蛍追ふ君を追ふ吾恋の闇
黄のカンナ老いにも恋のありにけり
帯の位置気にせしあの娘遠花火 
夏風邪の少女は小麦色の肌
浮心ほどけぬ情や酔芙蓉 
夕立や袖触れ合ふも軒の下       
炎天下切り出す別れすべて嘘
蛍照り星刺す闇や池の面
川渡る真昼の蝶の夫婦かな       
夏燕銀座のビルにまぎれけり      
遠雷や風に流れてビートルズ  
初めての浴衣帯解く娘あり
波に乗り風に転げて夏ひとり
日の流れ終(つい)は何処やおにやんま 
残照の火の中サーファー波に立ち    
冷酒に口説き言葉も出来心     
晩酌の酔いを誘うや今日の汗
老鶯や疲れ知らずが知る疲れ      
幾たびの夏を過ごせし共白髪
身の程に箱酒でよし日焼け顔
芸術も恋も理屈を除して燃ゆ
  1. 2017/08/10(木) 00:00:00|
  2. 俳句

蔦温泉にて

梅雨の隙間を縫い合わせ ぶらり温泉沼めぐり
星と蛍と浴衣着と 岡本おさみの詩(うた)に酔う
木造りの宿優しくて すべてを包んでくれるから
湯舟で小さく口ずさむ ♪奥入瀬のそば蔦沼あたり・・・


無題蔦沼 画

無題蔦沼2 画

西へ西へと 画 (2)



  1. 2017/07/27(木) 00:00:00|
  2. その他

朝顔市

風に揺られて頼りなく 少女のように柔らかく
咲いて一重の優しさは 初心(うぶ)な娘の薄化粧
朝に入谷の鬼子母神 淡い光をにじませて
私の好きな朝顔は 団十郎の海老茶色


無題 朝顔市 画
  1. 2017/07/08(土) 00:00:00|
  2. その他

白い紫陽花

拾い集めた思い出は 甘酸っぱい味がして
忘れきれない思い出は ほろりと苦い味がする
人生いつもラブソング 恋物語は歳の数
雨には雨のラブソング 白い紫陽花なお白い


無題 白い紫陽花 が
  1. 2017/06/10(土) 00:00:00|
  2. その他
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